Winny使いたいんだけど・・・
2005年6月12日 コンピュータお友達のMさんからの相談。
私もお世話になっているNさんがWinny使いたいのでいろいろ調べたけどどうしても○○のやり方がわからないので教えて欲しいとメールで言って来てるのだがどう思うか、と。即答で「やめときなさい」だよね、やっぱり。何をする目的でWinnyを使いたいのかはわからないけど、情報は巷に氾濫していると言っていいほど沢山あるのにそれを取捨選択して自力解決出来ないならやめておいた方がいい、というのがボクのWinnyをはじめとするP2Pソフトに対する考え方だ。
P2Pは確かに便利だ。しかし誰にでも御せる代物ではない。便利に、ある程度のリスクを負いつつもそれを容認するに足りうる対策を持って利用できるスキルなく使用しているユーザーが少なくないのはWWWも同じかもしれないが、そのリスクは格段に大きい。誘惑も多い。
Winnyに限らず何らかの技術を用いるのに、他者の持つ権利を侵害するような使い方をするのはは論外だが、Winnyについては表立ってまた表立たずとも聞こえてくるのはいかに法(≒他者の権利)を犯し、いかに司法の網から逃れるかという声ばかりだ。ここで主に問題になるのは知的所有権(著作権)の侵害だが、著作権侵害だけならWWWにだって許諾を明記されていないものは数多ある。その多くはは許諾が必要だなんて思いもせずに使用しているものが大多数であろう。「CD(あるいはDVD)のコピーをしたいのだがやりかたを教えて欲しい」という質問はボクが職務上受ける質問の内の5本の指に入る。更に酷いことには「○○(ソフトウェア名)持ってたらコピーください」というのも入る。こんなところで感じなくても良いのだが、日本もまたアジアの1国なのだなぁと実感したりもする。また知的所有権絡みばかりではなくWinnyを使っていなかったら起こらなかったであろう個人情報流出なども少なからず起こっている。
Winnyの開発者が著作権侵害の幇助の容疑で逮捕されたのは昨年5月のことだ。これに際しコンピュータソフトウェア著作権協会が発表したコメントに「権利侵害を予見しながらの開発・配布には一定の責任が生じる」というような文言があった。ボクはプログラマではないが一般メディアではなく業界団体にそう言われてしまうとプログラムなんて怖くて書けないものになってしまうと思うが実際のところはどうだろうか。例えばCDやDVDのライティングソフトなんて怖くて作れないだろうし、つきつめればOSそのものが著作権侵害の幇助をしているとも考えられるのではないかと思う。
何らかのデメリットを解消するための機能を実装すれば良いことはわかっていてもそのための技術的な問題やコストの増大を考えて実装しないという選択はアリだと思う。例えばそれを実装するとなると納期が倍になりコストは3倍になるといった場合に容認するクライアントがどれほど居るか疑問だ。ましてそのデメリットがユーザーのモラルだったりスキルだったりで容易に解決するものであれば尚のことだ。
飲酒運転で死亡事故があるからと言って酒蔵が検挙されたり車のメーカーや販売店が検挙されたり、包丁を使った殺人事件があるからと言って包丁を作っている所が罪に問われたら、誰もがおかしいと感じる筈だ。危険運転致死傷罪を幇助するために酒や車を作っている訳ではないし、包丁のない台所なんて不便極まりないことは言うまでもない。問題は使う側の文化や思想だ。
本当に問われているのはボクらユーザーの思想だったりモラルだったりするのかもしれない。
技術と思想は常に均衡ある状態であって欲しいと思う。
私もお世話になっているNさんがWinny使いたいのでいろいろ調べたけどどうしても○○のやり方がわからないので教えて欲しいとメールで言って来てるのだがどう思うか、と。即答で「やめときなさい」だよね、やっぱり。何をする目的でWinnyを使いたいのかはわからないけど、情報は巷に氾濫していると言っていいほど沢山あるのにそれを取捨選択して自力解決出来ないならやめておいた方がいい、というのがボクのWinnyをはじめとするP2Pソフトに対する考え方だ。
P2Pは確かに便利だ。しかし誰にでも御せる代物ではない。便利に、ある程度のリスクを負いつつもそれを容認するに足りうる対策を持って利用できるスキルなく使用しているユーザーが少なくないのはWWWも同じかもしれないが、そのリスクは格段に大きい。誘惑も多い。
Winnyに限らず何らかの技術を用いるのに、他者の持つ権利を侵害するような使い方をするのはは論外だが、Winnyについては表立ってまた表立たずとも聞こえてくるのはいかに法(≒他者の権利)を犯し、いかに司法の網から逃れるかという声ばかりだ。ここで主に問題になるのは知的所有権(著作権)の侵害だが、著作権侵害だけならWWWにだって許諾を明記されていないものは数多ある。その多くはは許諾が必要だなんて思いもせずに使用しているものが大多数であろう。「CD(あるいはDVD)のコピーをしたいのだがやりかたを教えて欲しい」という質問はボクが職務上受ける質問の内の5本の指に入る。更に酷いことには「○○(ソフトウェア名)持ってたらコピーください」というのも入る。こんなところで感じなくても良いのだが、日本もまたアジアの1国なのだなぁと実感したりもする。また知的所有権絡みばかりではなくWinnyを使っていなかったら起こらなかったであろう個人情報流出なども少なからず起こっている。
Winnyの開発者が著作権侵害の幇助の容疑で逮捕されたのは昨年5月のことだ。これに際しコンピュータソフトウェア著作権協会が発表したコメントに「権利侵害を予見しながらの開発・配布には一定の責任が生じる」というような文言があった。ボクはプログラマではないが一般メディアではなく業界団体にそう言われてしまうとプログラムなんて怖くて書けないものになってしまうと思うが実際のところはどうだろうか。例えばCDやDVDのライティングソフトなんて怖くて作れないだろうし、つきつめればOSそのものが著作権侵害の幇助をしているとも考えられるのではないかと思う。
何らかのデメリットを解消するための機能を実装すれば良いことはわかっていてもそのための技術的な問題やコストの増大を考えて実装しないという選択はアリだと思う。例えばそれを実装するとなると納期が倍になりコストは3倍になるといった場合に容認するクライアントがどれほど居るか疑問だ。ましてそのデメリットがユーザーのモラルだったりスキルだったりで容易に解決するものであれば尚のことだ。
飲酒運転で死亡事故があるからと言って酒蔵が検挙されたり車のメーカーや販売店が検挙されたり、包丁を使った殺人事件があるからと言って包丁を作っている所が罪に問われたら、誰もがおかしいと感じる筈だ。危険運転致死傷罪を幇助するために酒や車を作っている訳ではないし、包丁のない台所なんて不便極まりないことは言うまでもない。問題は使う側の文化や思想だ。
本当に問われているのはボクらユーザーの思想だったりモラルだったりするのかもしれない。
技術と思想は常に均衡ある状態であって欲しいと思う。
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